10月からのインボイス制度開始まで約3ヶ月となりました。様々な情報が飛び交っているため、「自院に影響はないのか?」と未だ不安に感じておられる院長先生もいらっしゃるではないでしょうか。そこで今回はインボイス制度が及ぼす影響についてまとめました。
まず、制度を理解するポイントとして、①「インボイスは事業者間の取引に影響する制度」であること、②「インボイス登録は任意」であることの2点を押さえる必要があります。
①を踏まえて歯科医院の取引先に着目すると「患者」は「事業者」ではないため、制度開始による影響を受けるこ
とは原則ありません。但し、勤務先の指示で歯科検診を受診する会社員などの場合は、その費用を事業者が負担する
ことが多いと思われますので、インボイス登録の有無が受診先の選定理由となる可能性があります。また、撤去冠
の売却などは取引先が「事業者」ですので、インボイス登録がない場合は価格交渉など何らかの影響を受ける可能
性も考えられます*。
*取引相手からの一方的な値下げなどは下請法等に違反する可能性があります
次に②については、文字通り、登録の判断は任意であることを意味します。但し、一度登録すると取りやめの届出を提出しない限り、基準期間の課税売上高に関係なく納税義務が継続する仕組みとなっていますので、課税・免税を繰り返している場合は注意が必要です。
上記を踏まえると多くの歯科医院においてはインボイス制度開始による影響と登録の必要性は限定的と予想されますが、制度開始までに改めて自院への影響をご確認下さい。
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