医療経営支援

共通算定モジュールの開発で報酬改定対応を効率化せよ

2024年度診療報酬改定も議論が進んでいますが、毎回ソフトの改修に対応する医療現場やシステムベンダーはその準備にかなりの時間と労力を強いられます。2月上旬の答申から4月の施行、5月の報酬請求までかなり短期で集中的な業務をこなさなければならず、政府も現場負担軽減の必要性を強く示しています。

その対策として診療報酬改定DXを活用し、労力の効率化と負担の軽減平準化を図るために、① 診療報酬改定の施行を6月に延期② 各ベンダーが更新するだけで改定への対応が完了する「共通算定モジュール」プログラムを開発提供する事を発表しました。①は作業負担平準化への対応、②は各ベンダーがそれぞれ行っている作業を1つに纏めて効率化する目的です。

共通算定モジュールは令和5年度より支払基金主導で開発を進め、7年度から試行運用を中小規模の病院を対象に提供開始する予定で、将来的には全国医療情報プラットホームと診療情報の連携を視野に入れているように思えます。そのためには各医療機関と全国医療情報プラットホームの診療情報を標準コード化で紐づけする必要がありますので、インセンティブとして報酬加算や補助金助成金制度の活用も考えられるのではないでしょうか。

改定作業から解放されればかなりの負担軽減になるだけに、ぜひ早期の実現化に結び付けて欲しいものです。

参考:第4回医療DX令和ビジョン2030厚労省推進チーム資料
   診療報酬改定DX対応方針PowerPoint プレゼンテーション (mhlw.go.jp)

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