昨年から続く物価高騰や人手不足が日本経済に深刻な影響を及ぼしており、歯科医院を取り巻く環境も厳しさを増しています。事業継続の源は収益ですが、保険財政も厳しく、かつ患者の支出抑制マインドが強い状況下で収益を安定させることは今まで以上に困難になると予想されることから、今後、より重要性を増す取り組みが「経費の削減と再分配」です。
一例として年間収益5,000万円の歯科医院において経費の見直しを行い、経費率を1%減少出来れば単純に50万円、2%ほど減少出来ればパートスタッフ1名を採用出来る規模の財源確保が可能です。その財源を活用して職員を新規採用することによって診療体制の強化を実現し、さらに職員全体の賃金を前年比で1.5%以上アップ出来れば、増加額に応じて税額控除*の適用も受けられるため、経費の再分配が新たな投資効果の創造につながります。
経費削減は容易なことではありませんが、上記のような効果や資金繰りの改善が期待されますので、まずは経費率1%の減少を目標に実施されてみてはいかがでしょうか。
【経費削減の取り組み例】
・医薬品、材料の在庫管理の徹底、使用時のロスの最小化、購入先、購入量の見直し
・書籍や通信費など、定額・継続払いとなっている契約の見直し
・会費や広告費など、複数ある支出に対して継続すべき優先順位の検討
・再リースなど、契約更新の必要性の検討
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