非営利系

非営利系団体が選択する法人③ 公益社団・財団法人とは

◇概要

公益法人とは、一般社団・財団法人のうち、民間有識者からなる第三者委員会による公益性の審査を経て、行政庁から公益認定を受けることで設立できる法人です。
公益目的事業(23事業)を行うことを主たる目的とする法人が認定を受けることができ、各種の規制を受ける一方、税制優遇も受けることができます。

◇公益社団法人と公益財団法人が存在します

【公益社団法人】3名以上の社員が必要
【公益財団法人】3名以上の社員及び300万円以上の財産が必要

◇公益法人の要件

「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」第5条にある以下の「公益認定基準18項目」を認定時以降満たし続ける必要があります。18項目の一つでも満たせない場合は公益法人の認定が取り消されます。

①公益目的事業を行うことを主たる目的とするものであること。
②公益目的事業を行うのに必要な経理的基礎及び技術的能力を有するものであること。
③その事業を行うに当たり、社員、評議員、理事、監事、使用人その他の政令で定める当該法人の関係者に対し特別の利益を与えないものであること。
④その事業を行うに当たり、株式会社その他の営利事業を営む者又は特定の個人若しくは団体の利益を図る活動を行うものとして政令で定める者に対し、寄附その他の特別の利益を与える行為を行わないものであること。
⑤投機的な取引、高利の融資その他の事業であって、公益法人の社会的信用を維持する上でふさわしくないものとして政令で定めるもの又は公の秩序若しくは善良の風俗を害するおそれのある事業を行わないものであること。
⑥その行う公益目的事業について、当該公益目的事業に係る収入がその実施に要する適正な費用を償う額を超えないと見込まれるものであること。
➆公益目的事業以外の事業(=収益事業等)を行う場合には、収益事業等を行うことによって公益目的事業の実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
⑧その事業活動を行うに当たり、公益目的事業比率が百分の五十以上となると見込まれるものであること。
⑨その事業活動を行うに当たり、遊休財産額が第十六条第一項の制限を超えないと見込まれるものであること。
⑩各理事について、当該理事及びその配偶者又は三親等内の親族(当該理事と特別の関係がある者を含む。)である理事の合計数が理事の総数の三分の一を超えないものであること。監事についても同様とする。
⑪他の同一の団体の理事又は使用人である者その他これに準ずる相互に密接な関係にあるものとして政令で定める者である理事の合計数が理事の総数の三分の一を超えないものであること。監事についても同様とする。
⑫会計監査人を置いているものであること。ただし、毎事業年度における当該法人の収益の額、費用及び損失の額その他の政令で定める勘定の額がいずれも政令で定める基準に達しない場合は、この限りでない。
⑬その理事、監事及び評議員に対する報酬等について、不当に高額なものとならないような支給の基準を定めているものであること。
⑭一般社団法人にあっては、次のいずれにも該当するものであること。
イ 社員の資格の得喪に関して、当該法人の目的に照らし、不当に差別的な取扱いをする条件その他の不当な条件を付していないものであること。
ロ 社員総会において行使できる議決権の数、議決権を行使することができる事項、議決権の行使の条件その他の社員の議決権に関する定款の定めがある場合には、その定めが次のいずれにも該当するものであること。
(1)社員の議決権に関して、当該法人の目的に照らし、不当に差別的な取扱いをしないものであること。
(2)社員の議決権に関して、社員が当該法人に対して提供した金銭その他の財産の価額に応じて異なる取扱いを行わないものであること。
ハ 理事会を置いているものであること。
⑮他の団体の意思決定に関与することができる株式その他の内閣府令で定める財産を保有していないものであること。
⑯公益目的事業を行うために不可欠な特定の財産があるときは、その旨並びにその維持及び処分の制限について、必要な事項を定款で定めているものであること。
⑰公益認定の取消しの処分を受けた場合又は合併により法人が消滅する場合において、公益目的取得財産残額があるときは、これに相当する額の財産を当該公益認定の取消しの日又は当該合併の日から一箇月以内に類似の事業を目的とする他の公益法人若しくは次に掲げる法人又は国若しくは地方公共団体に贈与する旨を定款で定めているものであること。
イ 学校法人
ロ 社会福祉法人
ハ 更生保護法人
ニ 独立行政法人
ホ 大学共同利用機関法人
ヘ 地方独立行政法人
ト その他イからヘまでに掲げる法人に準ずるものとして政令で定める法人
⑱清算をする場合において残余財産を類似の事業を目的とする他の公益法人若しくは前号イからトまでに掲げる法人又は国若しくは地方公共団体に帰属させる旨を定款で定めているものであること。

※上記は簡略化して記載しております。但し書きや詳細は条文等にてご確認ください。

◇公益社団・財団法人と各種税金

公益社団・財団法人
法人税法人税法上の収益事業にのみ課税されます。
また、公益認定法上の公益目的事業として認定された事業は、収益事業に該当する場合でも非課税となります。
都道府県及び市町村の法人税均等割り収益事業を行っていない場合は管轄都道府県、市町村によって減免申請が可能な場合があります
法人税のみなし寄付金制度対象
利子・配当の所得税非課税
消費税消費税法の要件により判定されます

◇寄付金税制について

公益社団・財団法人
個人が寄附した場合の
税制優遇
所得控除対象
個人が寄附した場合の
税制優遇
税額控除寄付を受ける法人がPST要件を満たしていれば対象
個人から寄附を受けた
場合の税制優遇
所得税
(譲渡所得)
当該寄附が一定の要件を満たすものとして、
別途、国税庁長官に承認されれば非課税
個人から寄附を受けた
場合の税制優遇
相続税相続人(寄附者)又はその親族等の相続税又は贈与税の
負担が不当に減少する結果とならないこと等の一定の要件を満たしていれば非課税
法人が寄付した場合の税制優遇損金算入に係る別枠措置対象(特定公益増進法人に対する寄附金に該当します。)

◇移行手続き

まずは一般社団・財団法人を設立し、管轄の行政庁(内閣府や都道府県)と打ち合わせを重ねて体制や申請書類を作成し、民間有識者からなる第三者委員会審査を経て、行政庁(内閣府、都道府県)から公益認定を受けることで移行できます。
審査会は年に3~4回開催され、2~3度審査会にかけなければならないことも起こりえます。
公益法人移行までに1~2年の活動実績を求められる場合もあります。
まずは行政庁に相談しましょう。

◇外部からの監督・指導

事業範囲が一つの都道府県の範囲に収まる場合は都道府県が、2つ以上の都道府県にまたがる場合は内閣府が管轄する行政庁となります。
事業計画、事業報告、各種変更認定申請、変更の届出、3年に一度の立入検査など、公益法人としての要件を満たしているか、適正な運営が行われているか、厳しく監督されます。

◇その他、選択時に注意すべき事項

公益社団・財団法人は信頼性が高く税制優遇措置等がある一方、厳しい制約が多く存在します。
メリット・デメリット両方をよく検討して選択しましょう。

◇もっと詳しく知るには

公益法人information(https://www.koeki-info.go.jp/outline/index.html)へ

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