医療経営支援

オンライン資格確認の義務化に待ったなし

 先月8月24日に行われた厚生労働省保険局開催のオンライン資格確認説明会(YouTubeでの開催)を視聴しました。来年4月からオンライン資格確認が義務化されるに伴って開催されたものですが、全体として感じたのはこの取り組みを医療DXの基盤となる仕組みと考え、義務化を療養担当規則の改正で導入し普及を強く進めたいという国の意向です。療養担当規則は違反者に対し保険医療機関の取り消しや保険医としての登録取り消しの対象になりますが、義務化後しばらくはそこまで強い措置をとる事は考えにくいとしても医療機関としては導入に様子見先送りは得策では有りません。

 また厚労省は都道府県単位の「連絡会議」を設置し、導入状況の確認や説明会を開催する予定です。8/14時点で全体の運用開始施設は26.8%、医科診療所は18.1%とまだまだ低迷していますが、まずはカードリーダーの申し込みを9月中に行い、補助金を受けるためにも5年3月中の導入を完了して欲しいと説明しています。今年10月から報酬上の加算は一旦廃止され患者負担感を調整するために新たな加算が新設されますが、補助金も病院は約2倍、診療所・薬局は1.3倍に拡充するなど是が非でも導入を進めたい姿勢も感じました。

 国の本気度がどこまでか気になるところですが、規則上義務化となれば対応せざるを得ません。これから導入を行う場合は4月からの実施に向けて段取り良く準備していきましょう。

「オンライン資格確認の原則義務化に向けた医療機関・薬局向けオンライン説明会」資料
PowerPoint プレゼンテーション (iryohokenjyoho-portalsite.jp)

医療支援チーム 岩本宗智

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