医療経営支援

【医療】年間960時間の壁

2024年4月に医師にも時間外労働規則が適用されます。
救急医療などを除き原則年間960時間以下の残業しか認められなくなりますが、開業医である多くの一人医師医療法人の先生は経営者に該当しますので、どれだけ働いても規制を受ける事が有りません。同じ医師として患者対応に当たっても労働の質が違う?ためか、好きなだけ自由に働いても何も言われない立場にあります。

960時間は1日平均(月21日勤務)に換算すると3時間50分程になり、一般的な中堅企業のサラリーマン感覚からすると若いころはそれくらい働いても当たり前だった感覚でしょうか。
様々な業界に働き方改革が浸透し毎日4時間残業する職場は少なくなったようですが、人材不足の中で命を預かる医師にとっては時間など気にすることは出来ないのが実情です。医師不足に頭を悩ませている中小病院にとっては960時間をしっかりアピールできる環境づくりが必要になりますし、患者の為の環境整備以上にこれからは働く側の環境作りにもしっかりした計画が必要な時代になってきます。

余談ですが、公立教職員で土日も含めた1週間で学校外も合わせ20時間以上残業している人の割合は53.4%だそうです(2018,連合による調査)。ほぼ半分の教職員が毎週20時間以上残業(年間だと960時間の時間外に近いという事になりますが)している実態は、医師同様に先生と呼ばれる職業の厳しさと尊さを表している気がします。

医療経営支援チーム

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