非営利系

非営利系団体が選択する法人⑤ 社会福祉法人とは

◇概要

社会福祉事業を行うことを目的とし、社会福祉法の規定に基づき所轄庁の認可を受けて設立される法人です。
第1種社会福祉事業と第2種社会福祉事業が定められており、第1種社会福祉事業の経営主体は、行政又は社会福祉法人が原則実施することができます。

第1種社会福祉事業・特別養護老人ホーム
・児童養護施設
・障害者支援施設
・救護施設           等
第2種社会福祉事業・保育所
・訪問介護
・デイサービス
・ショートステイ
・障害福祉サービス        等

また社会福祉法人は、社会福祉事業の他公益事業及び収益事業を行うことができます。

公益事業         ・子育て支援事業
・入浴、排せつ、食事等の支援事業
・介護予防事業、有料老人ホーム、老人保健施設の経営
・人材育成事業
・行政や事業者等の連絡調整事業
収益事業・貸ビル、駐車場、公共的な施設内の売店の経営

都道府県知事又は指定都市、もしくは中核市の長による認可を受けることで設立できます。2つ以上の都道府県で事業を行う場合は、地方厚生局長又は厚生労働大臣が認可を行います。

◇要件

事業、資産、組織運営等について一定の要件が定められています。
【非営利性】
・設立時の寄附者の持ち分は認められない
・事業の利益を構成員へ分配(配当)しないこと
・役員等関係者への特別の利益供与が禁止されていること
・残余財産は社会福祉法人その他社会福祉事業を行う者又は国庫に帰属すること
【資産】
社会福祉事業を行うために必要な全ての物件を所有しているか、国・地方公共団体から貸与・使用許可を受けていること。原則は法人が基本財産として所有していること(要件緩和あり)。
また、運転資金や法人事務費など一定の金額を準備しておくこと。
【安定性】
・優遇措置により事業の継続性が確保されていること
【役員】
・評議員 …「理事の員数を超える員数」「社会福祉法人の適正な運営に必要な見識を有するもの」「理事・監事との兼職禁止」等
・理事 …「6名以上」「一定の要件に該当するものが含まれる」等
・監事 …「2名以上」「一定の要件に該当するものが含まれる」「理事・職員との兼職禁止」等

◇社会福祉法人と各種税金

社会福祉法人
法人税法人税法上の収益事業にのみ課税されます
(社会福祉事業及び公益事業の大半はこれに該当しないため非課税となります)
都道府県及び市町村の法人税均等割り法人税法上の収益事業を行っていない場合は、都道府県及び市町村の均等割りは非課税です
法人税のみなし寄付金制度対象
利子・配当の所得税非課税
消費税消費税法の要件により判定されます

◇設立

まずは専門家や管轄の行政への相談が不可欠です。事業計画や建設計画等が必要です。
具体的な計画が策定できたら、設立準備会の発足、役員の選出、定款の作成等を行い、所轄庁へ認可申請を行います。認可が下りれば設立登記です。
設立登記が完了すると法人成立となりますが、その後理事会や評議員会の開催、基本財産となる不動産の登記等といった手続きを行う必要があります。
【設立に係る期間】新規事業開始か事業譲渡による設立かにもよりますが、事業開始予定日(希望日)から遡っても数年単位での準備期間が必要となります。

◇外部からの監督・指導

事業年度終了後3ヶ月以内に決算関係書類等を提出する必要があります。
また、所轄庁による行政監査が実施されます。一般監査は原則3年に1回、特別監査は運営等に重大な問題を有する法人を対象として随時実施されます。
専門家による一定の要件を満たした「内部統制の向上に対する支援」や「事務処理体制の向上に対する支援」を受けた法人については、行政監査の実施周期の延長等を行うことができるとされています。

◇その他、選択時に注意すべき事項

第1種社会福祉事業を行えることや社会的信頼性が非常に高いというメリットがありますが、設立時に土地・建物又は多額の資金が必要になることや非常に厳格な運営を行わなければならないという側面があります。
メリット・デメリット両方をよく検討して選択しましょう。

◇もっと詳しく知るには

◆厚生労働省:社会福祉法人制度(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/shakai-fukushi-houjin-seido/index.html

関連記事