税務

株主総会

株主総会とは

 株主総会とは、株主を構成員とした株式会社における機関の一つです。取締役会設置会社においては、日常業務的な決定は取締役会で行いますが、重要事項については株主総会で決定しなければならないとされています。(取締役会を設置していない場合はすべて株主総会で決定します。)
 取締役会設置会社で株主総会での決議事項とされている主なものは、
  ①定款変更、解散、合併などの組織・事業の基礎的変更に関する事項
  ②計算書類の承認や株式の第三者有利発行など株主の重要な利益に関する事項
  ③取締役など役員の選任・解任に関する事項
  ④役員報酬の決定など役員の専横防止に関する事項
などが挙げられます。

株主総会の種類

 株主総会には定時株主総会と臨時株主総会があります。
 定時株主総会は決算の承認や役員の選任などを行う株主総会で、原則として事業年度終了から3ヶ月以内に行う必要があります。法人税の確定申告期限が事業年度終了から2ヶ月以内のため、中小企業では2ヶ月以内に行うことが多くなっています。
 臨時株主総会は、会社の重要事項を決める際に臨時的に開かれる株主総会です。

中小企業の株主総会

 5月は3月決算法人の法人税の確定申告期限が到来します。法人税の申告は確定した決算に基づいて行う必要があり、確定した決算とは原則として定時株主総会において計算書類の承認を受けている決算のことを言います。このため、5月は定時株主総会を行う中小企業が多くなる月になっています。

 中小企業では議事録だけを作成して株主総会を開催したことにするケースもあるようですが、税務上のリスクのほか株主総会決議不存在確認の訴えの対象となる可能性もあります。これらのリスクを回避するためにも、適法な手続きを踏んだ株主総会を行い、議事録を作成しましょう。

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