平成30年度診療報酬改定の概要【歯科】

平成30年度診療報酬改定の概要が、3月5日付で厚生労働省から公開されています。報酬改定率は歯科+0.69%、医科+0.63%、調剤+0.19%、薬価△1.65%、材料価格△0.09%となっており、団塊の世代が75歳以上となる2025年とそれ以降の社会・経済の変化や技術革新への対応に向けた改定であること、質が高く効率的な医療提供体制の整備、新しいニーズへの対応が明記されています。

歯科に関する改定ポイントとしては、地域包括ケアシステム構築と医療機能の分化・強化、連携の推進に向け、①かかりつけ歯科医の機能の評価②周術期等の口腔機能管理の推進③質の高い在宅医療の確保が挙げられ、それぞれに改定の趣旨と対応する点数が明示されています。また、新しいニーズへの対応としては、口腔疾患の重症化予防、口腔機能低下への対応、生活の質に考慮した歯科医療の推進に向け①院内感染防止対策の推進②ライフステージに応じた口腔機能管理の推進③全身的な疾患を有する患者に対する歯科医療の充実④歯科固有の技術の評価等が挙げられ、改定の趣旨と対応する点数が明示されています。

例えば、歯科外来診療環境体制加算(外来環)により、これまでは25点の加算がありましたが、一部条件の追加により新基準への対応ができない場合には、初診料が最大34点、再診料が最大10点減少します。初診300名、再診700名の歯科医院で計算すると172,000円の減収となり、年間200万円以上の利益が失われることになります。

また、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)が、過去1年間に5回以上の訪問診療実績、過去1年間に5回以上の診療情報提供料算定実績、地域包括ケアシステム構築に関わる会議等への参加実績等が求められるなど、大幅かつ抜本的な見直しが行われており、新しい施設基準をクリアするために今後様々な取り組みが必要となると思われます。

他にも訪問診療の報酬体系見直し、口腔内写真を活用した場合の画像活用指導料の新設、睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置の新設、レーザー照射により実施する処置及び手術の評価新設など、新しいニーズへの取り組みとして様々なアプローチが導入されるようです。今後の設備投資の方向性にも関わる点も多く、改定の行方に注目したいと思います。

出展:平成30年度診療報酬改定の概要 歯科(厚生労働省保険局医療課)
(記事:歯科経営情報統括室)

PAGE TOP