非営利系

非営利系団体が選択する法人① 非営利型法人とは

任意団体で活動してきたけれど、規模も大きくなってきたので法人を設立したい…。
行政から事業を受けられるような、あるいは多くの人が少しでも寄付をしやすくなるような法人を選びたい…。

近年の制度の新設や改正によって、非営利組織が選択する法人の幅も広くなりました。
はたしてどのような法人の種類があり、どのような違いがあり、どの法人を選択すればよいのか、お悩みの方も多いようです。各法人のメリット・デメリットをしっかり把握したうえで、目的に沿った法人格を選択しましょう。

まず、非営利系団体が選択することの多い非営利型法人について確認しましょう。

◇非営利型法人とそれ以外の違い

株式会社や合同会社などを選択することももちろんできますが、非営利の事業を行っている団体は法人税法上の「非営利型法人」を選択することで、税制上のメリットを受けられる場合があります

【非営利型法人】
・法人税法上の非営利型法人の要件を満たすものであること
・公益法人等として取り扱われ、法人税法上の収益事業から生じた所得が課税対象となります
   ※同様の事業でも収益事業かどうかは法人格によって異なる場合があります
   ※消費税は消費税法による判断になります
法人格(例):特定非営利活動法人(NPO法人)、社会福祉法人、公益社団/財団法人、一般社団/財団法人のうち非営利型の法人、等

【営利型の法人、非営利型法人以外の法人】
・普通法人として取り扱われ、全ての所得が課税対象となります
・法人格(例):株式会社、合同会社、一般社団/財団法人のうち非営利型でない法人、等

◇非営利型法人の要件

法人によっていくつか要件がありますが、共通する重要な要件は以下の4点です。
 ①剰余金の分配を行わないことを定款に定めていること
 ②解散したときは、残余財産を国・地方公共団体や一定の公益的な団体に贈与することを定款に定めていること
 ③各理事について、理事とその理事の親族等である理事の合計数が、理事の総数の3分の1以下であること

 ④特定の個人又は団体に特別の利益の供与を行わないこと

この4点は法人設立時(定款の作成時や理事の選定時)に気を付けておかなければならないのと同時に、非営利型法人である限り満たし続けなければならない要件です。
また、複数の要件は通常「その要件のすべてを満たすこと」とされます。一つでも要件を満たさなくなれば普通型の法人に該当すると判断されます。

◇非営利型法人から普通型法人へ「移行」する場合のデメリット

普通型法人へ移行した時点で、それまで非収益事業として法人税が課税されていなかった累積所得に対して、一時に法人税が課税されます

なお、非営利型法人であること及び普通型法人であることはいずれも届け出や登録等の手続きがあるわけではなく、法人が普通型から非営利型へ、非営利型から普通型へ移行したとしても通知等が来るわけではありませんので注意しましょう。

参考資料等

◇国税庁:一般社団法人・一般財団法人と法人税(https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/koekihojin/01.htm

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